この本にはー身だしなみで人生は変わるーという副題がついている通り、大人男子の最重要事項の一つを「清潔感」としています。その要素としては、「スキンケア」「メンズメイク」「ヘアスタイル」「ファッション」をあげています。清潔を保ち、身だしなみを常に整える習慣を身に着ければ、一生愛せる自分づくりと、自信を得た者の持つ仕事術が生まれる、それは見た目と心は繋がっているから、と著者は言います。ひとは年を取っていくもではありますが、加齢による見た目の変化を「老い」とするか「渋さ」とするかは、向き合い方次第であるとのこと。「老い」はあきらめてしまった人に訪れるものであるが、「渋み」は年々増していく価値であるととのこと。
筆者は、若いころは、チック症に悩んでいたそうです。どこに行っても変な目で見られる気がして、人に見られることがとても嫌いだったようです。リアルでは、人に見られることが嫌いだったけれども、インターネット上ではみんな一人の学生として評価してくれるので、インターネット上では人に自分のコーディネートを見せるのが楽しかったようです。そんな仲間との「オフ会」をきっかけに人生が変わったと言います。いつもヘアとファッションで自分を装うネット上での「理想の自分像」に心が追従してくれるような体験だったようです。「みた目と心は繋がっている」と確信したそうです。
身だしなみを整えていく際の最重要ポイントは「女性の意見」とのこと。女性が気になる男性の不潔ポイントは、1臭いー汗・体臭、服のにおい、口臭、2毛の処理、3爪、4足もと、5肌、と言います。これらのことは身だしなみを整えるうえでの、最低限の心得であり、ケアを日常に取り入れれば、見た目も整いQOL(生活の質)も上がると言います。筆者の場合、コンプレックスがきっかけとなって、「こうなりたい」と言う目標に向けて見ためPDCAを回すようになったようです。それにつれて自分への理解も深まったようです。
自分自身を振り返ってみて、この本を読む前は、オシャレには、まったくと言っていいくらい、無頓着でした。大人男子の身だしなみの重要なポイントである「スキンケア」「メンズメイク」「ヘアスタイル」「ファッション」などのテクニカルは、自分と向き合うことで有効になってくるのでしょう。このようなテクニカルを使って、少しでも清潔感を醸し出して、周りの人々や、家族に対して、受け入れやすいようにして生きていきたと思います。この本を通じて「大人男子の身だしなみ」の楽しみ方を、皆さんにお伝えしていきたい、と著者は言います。
男性の場合、年を取るにしたがって見た目を気にしない人が増加してくるのは仕方のないことかもしれません。しかし、大人になったからこそ清潔感を意識した見た目に変えることが重要です。それは、仕事にも人間関係にもいい影響を与えるからです。この本を読んで、「老」をあきらめることなく、さっそうと生きていきたいものだと思いました。