世界的に高齢化が進んでおり、特に日本ではその傾向が顕著であり、日本は「超高齢化社会」と呼ばれることもあります。長寿は、喜ばしいことであるはずですが、日本では、寝たきりで長生きする人も多く、手放しでは喜べないのが現状です。アメリカなどと比べてみても、日本のほうが長寿であるにもかかわらず、健康寿命はむしろ、アメリカのほうが長いようです。このような状況を改善するためには、アンチエイジングが必要だと思われます。
一つ目の理由は、寝たきりや病院通いではなく、病気を予防することが第一です。病気の大きな危険因子の一つに老化があります。アンチエイジングによって老化を防いで若い体を保つことが危険因子を減らすことになります。
二つ目の理由は、老化とは、成長の対極であり、加齢とともに体や機能が変化していくことを指します。特に代謝、免疫力、抗酸化が低下します。この三っの機能の低下を抑え、回復させるさせることがアンチエイジングに他ならないのです。
三つ目の理由は、アンチエイジングは、日々の生活習慣が大切です。人間の生、死に関わる健康因子には、生活習慣、医療、遺伝体質、環境、の四つがあり、75%は自分の意志で改善可能です。アンチエイジングの考えや知識は、生活習慣の改善に役立つでしょう。
四つ目の理由は、「病は気から」と言うように心と肉体は切り離せないものです。いつまでも若く健康で元気に生きるためには、アンチエイジング精神療法は有効です。ほとんどの病気は、ストレスが関係しており(80%以上)、ストレス対策は大きな問題です。
私は、病気の予防、老化による機能低下の抑制あるいは機能低下からの回復、生活習慣の改善、そしてストレス対策、という四つの理由からアンチエイジングは重要だと考えます。