人々の体は日々サビていますが、その進行を抑えることは出来るとされています。それが抗酸化です。人の寿命を左右するのは活性酸素です。活性酸素の多寡で男女の寿命差も説明できます。このように重要な抗酸化を3つの視点から見てみようと思います。
*活性酸素とは以下のものを指します。
・体内に取り込んだ酸素の一部の分子構造が変化し、他の物質に対してかげきに反
応する物質となったもの
・白血球が病原菌や異物を破壊、殺菌する際に働き、免疫システムで重要な役割を
持つ
・体内には合成される活性酸素を分解、無毒化する酵素(SOD、カタラーゼ、グル
タチオンぺルオキシターゼ)がある。しかし、過剰に増えるとこれらの酵素で除
去しきれず、細胞で過酸化脂質を作り出し、あらゆる疾患の引き金となる
①活性酸素と病気の視点
特に血管の老化、動脈硬化との関係が指摘されています。血管壁に入り込んだLDL
コレステロールを活性酸素が酸化し、過酸化脂質となるマクロファージがこれを
取り込み腫れあがり、やがて破裂、中身の粥状のコレステロールや細胞の死骸が
血管を細くする「アテローム(粥状)硬化」となります。
*動脈硬化を基盤とする病気
・高血圧、心臓病、脳卒中
・糖尿病、脂質異常症
・脂肪肝、高尿酸血症
・肥満
*その他の病気や症状
・脳神経疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、腎臓疾患、アレルギー疾患
・自己免疫疾患、眼疾患、肌のトラブル
②レドックス(抗酸化療法)の視点
体内の酸化を減少させる療法。活性酸素を撃退するための抗酸化療法。活性酸素を除去する
酵素を体の外から取り入れます。さらに、食事は、野菜や果物、海藻などの植物性食品と良
質なタンパク質を中心としたものです。
*抗酸化物質とは
・ビタミン類・・・・ビタミンC,E,B群
・ミネラル類・・・・セレン、ヨウ素、マンガン等
・カロチノイド・・・βカロチン、αカロチン、リコピン、アスタキサンチン
・タンパク質・・・・トランスフェリン、セルロプラスミン、アルブミン
・ポリフェノール・・フラボノイド、カテキン、ケルセチン、リグナン、アントシアニン
・その他・・・・・・コエンザイムQ10、αリボ酸
*抗酸化物質を多く含む食材
・ポリフェノール(ぶどう)
・フラボノイド(色素)
・アントシアニン(ブルーベリー)
・イソフラボン(大豆)
・カテキン(お茶)
・セサミール(ゴマ)
・リコピン(トマト、スイカ)
・ルティン(トウモロコシ、ホウレンソウ)
・カロチノイド(ニンジン)
③抗酸化の効果の視点
・動脈硬化の予防
・シミやシワの抑制
・細胞のガン化の抑制
・白血球の活性化による免疫力の向上
・アレルギー疾患症状の改善
以上、3つの視点から見ても、多くの人にとって、抗酸化は必要であり、取り組むべき課題だ と考えます。